1. 07:42 6th 1月 2012

    clioneからリブログ

    そもそもからいえば、ジョブ型労働社会の常識からすれば、企業の外側の存在であるはずの労働組合の事務所が企業の中にあること自体がおかしな話であり、その便宜を図ることは許されないことであり、現にジョブ型社会を前提とする日本国の労働組合法も、「団体の運営のための経費の支出につき使用者の経理上の援助を受けるもの」は労働組合じゃない(第2条)とか、「労働組合の運営のための経費の支払いにつき経理上の援助を与えること」は不当労働行為である(第7条)と明記しています。

    労働組合とは企業とは関係なく、労働者が企業の外側で勝手に団結して作る団体である(ことになっている)のですから、これは当然です。賃上げ要求などの組合活動は企業の外側で、従業員がやるなら勤務時間外に、というのは当然です。

    ところが、一方で西欧諸国にはいずれも労働組合とは別に企業別の従業員代表機関というのがあって(ドイツの経営協議会、フランスの企業委員会など)、こちらは企業内部の問題を解決するために企業内部に、企業の負担で作られるものです。企業のリストラの際の労働者間の調整や、いろいろな苦情処理などは、本来企業内部の問題ですから、職場選挙で選ばれた企業の従業員代表が、勤務時間内に、企業の費用負担でやるのが当然です。いわば、人事部が会社側からやることを、裏側で労働者側からやるのが従業員代表機関です。ですから、従業員代表機関には団体交渉権もスト権もありません。これまた当然です。

    まず、ここまでの西欧型労働社会の常識が、日本ではほとんど認識されていません。この認識の欠如が、その後の全ての議論の歪みを生んでいきます。